業界別AIおすすめ調査 第2弾
AIに「おすすめの勤怠管理システムは?」と相談したら、どこが紹介される?
測定日
「シフト勤務と在宅勤務が混ざる会社に合う勤怠管理システムは?」「紙のタイムカードから移行するならどれがいい?」。こうした相談を、生成AIにする人が増えています。AIはどの勤怠管理システムを、どんな順番で紹介するのか。AI評判レントゲンで主要な勤怠管理システムのAI回答での見え方を、2回の測定で比べました。
この調査は、ChatGPTなどの生成AIに相談される場面を想定した質問で、AI評判レントゲンの診断エンジンが生成・評価した結果です。ChatGPTなど特定のAIサービスの実際の回答を取得したものではありません。また、各製品の機能や品質の優劣を評価したものでもありません。
調査の結論
- 診断対象を変えて2回測定したところ、2回とも上位2製品はKING OF TIMEとTouch On Timeでした(1回目はTouch On Time、2回目はKING OF TIMEが1位)。ジョブカン勤怠管理は2回とも3番手でした。
- 2回とも、診断対象にした製品は1位になりませんでした。KING OF TIMEは診断対象にした1回目が2位で、対象にしなかった2回目は1位でした。ジョブカン勤怠管理も、診断対象にした2回目は3位でした。
- 「まず何から比べるか」という一般的な相談ではジョブカン勤怠管理とTouch On Timeが軸になり、「海外拠点」「紙からの移行」など条件が具体的な相談ではKING OF TIMEが先に紹介されました。
- AIが根拠として示したページは2回とも各社の公式サイトだけで、比較サイトやレビューサイトは0件でした。第1弾(クラウド会計ソフト)と同じ傾向です。
調査方法
AI評判レントゲンは、1回の診断で、対象製品と同じ市場の競合を自動で選び、同じ質問群の中での見え方を比べます。診断対象にした製品に有利な結果になっていないかを確かめるため、KING OF TIMEとジョブカン勤怠管理をそれぞれ診断対象にして、2回測定しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査日 | 2026年10月19日 |
| 診断ツール | AI評判レントゲン |
| 1回目 | KING OF TIMEを診断対象に、名称と公式URLを入力。比較する5製品は診断ツールが自動で選んだ |
| 2回目 | ジョブカン勤怠管理を診断対象に、名称と公式URLを入力。比較する5製品は診断ツールが自動で選んだ |
| 質問 | 1回目は15問(3回の観測×5問)で、うち製品名を含まない比較の観測が9件。2回目は10問(2回の観測×5問)で、比較の観測が6件 |
| 見た指標 | AI露出比較スコア、言及された件数、質問ごとに紹介された順番、AIが根拠として示したページ |
| 測定信頼度 | 1回目は低(診断対象のスコアは観測によって58〜95)、2回目は中(72〜81) |
結果:AI回答での見え方
「AI露出比較スコア」は、同じ質問群の中で、どれだけ候補に挙がり、どれだけ上位で紹介されたかを比べた相対的な点数です。製品の品質や機能の点数ではありません。
比較対象は診断ツールが毎回自動で選ぶため、AKASHI・jinjer勤怠・freee勤怠管理Plusは1回目だけ、freee勤怠管理・マネーフォワード クラウド勤怠・オフィスステーション 勤怠は2回目だけに入りました。freee勤怠管理Plusとfreee勤怠管理は、診断ツールが別の製品として扱ったため別の行にしています。
1回目、Touch On Timeは製品名を含まない比較の観測9件すべてで名前が出ました。一方、AKASHIとfreee勤怠管理Plusは、KING OF TIMEと同じ6件で名前が出たのにスコアは31と18でした。第1弾と同じく、名前が出ることと上位で薦められることは別でした。順位は目安として読んでください。
| 製品 | 1回目(KING OF TIMEを診断) | 2回目(ジョブカン勤怠管理を診断) | 診断でのAIの説明(要約) |
|---|---|---|---|
| KING OF TIME | 2位・67 | 1位・83 | 勤怠を起点に人事労務・給与・データ分析・電子契約までカバー |
| Touch On Time | 1位・80 | 2位・70 | クラウド勤怠管理の代表格 |
| ジョブカン勤怠管理 | 2位・67 | 3位・57 | 勤怠・シフト・休暇申請・工数を必要な機能だけ組み合わせる |
| AKASHI | 4位・31 | 比較対象外 | クラウド勤怠管理に特化 |
| jinjer勤怠 | 5位・20 | 比較対象外 | 統合型HR SaaSの勤怠モジュール |
| freee勤怠管理Plus | 5位・18 | 比較対象外 | 勤怠管理機能を提供 |
| freee勤怠管理 | 比較対象外 | 4位・43 | 勤怠管理と給与・人事労務の連携が主軸 |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | 比較対象外 | 5位・23 | 勤怠管理と給与・バックオフィス連携が強い |
| オフィスステーション 勤怠 | 比較対象外 | 6位・10 | 勤怠管理機能を持つ人事労務クラウド |
質問の条件で、紹介される製品は変わる
1回目、KING OF TIMEは「まず何から比べるか」という一般的な相談3問で一度も挙がりませんでした。一方、条件が具体的な相談では最初に紹介されています。表は1回目の質問から抜き出したものです。
2回目では、ジョブカン勤怠管理が「少人数から始めて将来の拡張も見据える」相談で5番目、「月額単価が近い中で費用の分かりやすさを重視する」相談で3番目でした。AIは「固定基本料がなく1人あたりの単価で比較しやすいサービスが有利」と整理しており、機能を組み合わせて料金が決まる仕組みは、この条件では後ろに回りやすいようでした。自社が「どの条件の質問で出てこないか」を知ることが、対策の出発点になります。
| 相談の条件(質問の要約) | AIが先に挙げた製品 | KING OF TIME |
|---|---|---|
| 打刻手段が複数あり、シフト・在宅・拠点混在に対応できる勤怠管理を初めて比較したい | ジョブカン勤怠管理、Touch On Time、AKASHI | 挙がらず |
| 打刻・シフト・申請承認・休暇管理をまとめて見たい | ジョブカン勤怠管理、Touch On Time、AKASHI | 挙がらず |
| 多拠点・シフト勤務があり、将来は給与・労務まで一体化したい | Touch On Time、ジョブカン勤怠管理、AKASHI | 挙がらず |
| 店舗・シフト・海外拠点を含め、勤怠から給与まで一気通貫で見たい | KING OF TIME、Touch On Time、ジョブカン勤怠管理、AKASHI | 1番目(英語表示・タイムゾーン設定を理由に) |
| 紙のタイムカードやExcelから移行する際に違いが出やすい製品は | KING OF TIME、ジンジャー勤怠、freee勤怠管理Plus、Touch On Time | 1番目 |
AIが根拠にしたのは、各社の公式サイト
AIが回答の根拠として示したページは1回目63件、2回目37件で、どちらも比較サイトやレビューサイトは0件でした。「ご利用料金」「プラン・料金」「機能一覧」など、各社の料金ページと機能ページが繰り返し根拠になっていました。
Touch On Timeは「シェアNo.1クラウド勤怠管理システム」、ジョブカンは「No.1勤怠管理・シフト管理システム」という公式ページのタイトルで何度も引用されていました。また、KING OF TIMEの料金について、AIは「月額300円/人は明快だが、電子契約オプションや打刻機器の費用で総額が変わる」と繰り返し説明していました。標準料金で使える範囲と別料金になる条件を公式サイトで分かるようにしておくことが、比較の質問で正しく紹介されるための材料になると考えられます。
| サイト | 1回目(全63件) | 2回目(全37件) |
|---|---|---|
| kingoftime.jp(KING OF TIMEの公式サイト) | 32 | 5 |
| jobcan.ne.jp・all.jobcan.ne.jp(ジョブカンの公式サイト) | 7 | 18 |
| kintaisystem.com(Touch On Timeの公式サイト) | 9 | 4 |
| freee.co.jp(freeeの公式サイト) | 7 | 5 |
| ak4.jp(AKASHIの公式サイト) | 4 | 上位外 |
| 比較サイト・レビューサイト | 0 | 0 |
この結果から言えること・言えないこと
言えるのは、今回の質問群と測定時点で、AI回答の中で各製品がどのくらい候補に挙がり、何番目に紹介されたか、そして紹介されやすい製品の公開情報にどんな共通点があったかです。
製品の機能・品質・使いやすさの優劣は言えません。ChatGPT、Gemini、Perplexityなど特定のAIサービスで今後も同じ順位になるとも言えません。AIの回答は、質問の書き方、時期、利用するモデルで変わります。GoogleやYahoo!の検索順位とも別のものです。